
当ブログの最初の投稿であり、不動の人気ポストとしてトップに君臨している記事。それが「キジバトの鳴き声とそのリズム考察」である。これは、私が幼い頃から感じていたキジバトに対する違和感を、魂込めて書いたものであり、一時期は「キジバト 鳴き声」でGoogle検索上位に位置していたこともある、それなりに評価されている記事である。
話は変わり2024年頃からインターネット界隈を騒がせている「生成AI」。その技術は日進月歩で進化しており、もはや実写に近いレベルの動画すら生み出せることに驚愕しつつ、自分もイチユーザーとして、生成AIで作られたコンテンツを日々楽しんでいるのも事実である。
そんな最中、しばらく放置していた当ブログの管理画面を眺めながら、更新するネタはないか思いを巡らせていた折、ふと考えた。「ブログ、書いてもらうか」
漫画「ハンチョウ」でも16巻でAIが作成したストーリーが載っていたが、おそらくブログもいけるはず。なんならすでにAIで作られたブログも世の中にはたくさんありそう。ただ、いきなり新しい記事を書いてもらうにしても、自分の感覚に近い文章を書いてもらえるか不安だったため、まずは当ブログの代名詞である表題の記事を書いてもらい、今後採用できるかテストしてみた次第である。
ちなみに、本記事のアイキャッチにいる可愛らしい女の子は、ChatGPT(無料版)に「ChatGPT自身をかわいい女の子に擬人化してください。」とお願いして生成してもらったものである。すごい時代になったものである。
目次
とにもかくにも「俺」プロンプト
すでにご存じの方も多いかとは思うが、ChatGPTを代表とするAIツールには「プロンプト」という概念が存在する。平たく言えばルールや設定のようなもので、AIに回答してもらう上で、こちらからさまざまな条件が指定できる、というものである。
たとえば、質問を書く前に「小学生でも分かるように、できるかぎり専門用語を使わずに回答してください」などと書けば、可能な限りそれに従って回答をくれたりする。
他にも「あなたはプロの◯◯です」という前提条件を入れれば、その視点で回答をもらえたり、「表を使って整理してください」と書けば、表形式で回答がもらえるという、AIを使いこなす上で、より精度の高い回答をもらうためには、このプロンプトを固めることが重要なポイントとなる。
というわけで、できうる限り自分と同じ感性をもってもらうために、プロンプトを細かく設定した。
とはいえ、一部パーソナルな情報を使った部分もあり、その設定をすべてここに記載してしまうのは、キャンタマ袋の裏側を見られるよりも恥ずかしいので省略させていただくが、おおまかに言うと以下のような設定を行った。
#記事タイトル
キジバトの鳴き声とそのリズム考察
#見出し
- キジバトについて
- キジバトの鳴き声
- キジバト的リズム考察
#条件
- 「ですます」口調ではなく「である」口調で論文調に書く
- 真面目な文体ではありつつも、ところどころにオヤジギャグを入れる
- リズムの考察については、音符で表現をする
タイトルと見出しについては自分が書いたものと合わせることで、おおまかな構成を統一させた上で比較できるようにした。ただ、当該記事では4つめにある見出し「ドラム音で再現してみた」のブロックに関しては、無料のChatGPTではMIDIが生成できないので省略することとした。
また、条件として本ブログの傾向や音符で表現することを入れた上で、ちょっとだけ胸を高鳴らせながらエンターキーを押した結果が以下である。以下ほぼ原文ママで記載する。
ChatGPTが執筆した「キジバトの鳴き声とそのリズム考察」
キジバトについて
キジバトとは、言わずと知れた日本の代表的なハトである。「デーデー、ポッポー」でおなじみの鳴き声が特徴的で、都会でも田舎でもあまりに自然に溶け込みすぎていて、気づけばあの音、あの声、いつの間にか耳に居座っている。まるで実家の居間にある、誰が買ったかもわからぬマッサージチェアのように。
学術的には「Streptopelia orientalis」という名を持ち、東アジアを中心に分布している。ハトといえば公園でパンくずを狙うグレーな奴らを想像するが、キジバトはどちらかというと内気で慎ましやか、しかも胸の羽根がキジっぽいという、ちょっと気取ったオシャレさんである。
キジバトの鳴き声
さて、キジバトの鳴き声。あれを聞いて「ああ、今日も朝が来たな」と思う人もいれば、「また来たか…」と眠い目をこする人もいるだろう。あの声、実は意外と複雑である。
基本的には「デーデー、ポッポー」というフレーズが定番で、これを繰り返す。筆者の近所にいる個体は、毎朝6時20分に鳴き始めるという律儀さで、もはや鳩型目覚まし時計のような存在になっている。
鳴き方には個体差があるものの、基本的には次のようなパターンが確認されている:
- 「デー…デー…ポポー…」
- 「デーデー…ポッ…ポー…」
- 「ッデーデッデーポポー(やけに勢いがあるタイプ)」
音程としては、ファ♯→ミ→レあたりで動くことが多く、ちょっとブルースっぽい渋さがある。まるで昼下がりの喫茶店でひとりカフェオレを飲む中年男性のような哀愁が漂う。
キジバト的リズム考察
では本題、キジバトの鳴き声をリズム的に捉えてみよう。人間が聞き取れる形にするため、以下に音符で表現してみた。
最も一般的なパターンを以下に示す:
♪ ♩ ♩♪ ー♩ーー(デー・デー・ポッ・ポー〜)
このリズムを4/4拍子で書き起こすと、以下のようになる:
| ♪(八分音符) ♩(四分音符) ♩(四分音符) ♪(八分音符) | ー(付点二分音符) ♩(四分音符) ー(全休符) |
ポイントとしては、最初の「デーデー」が少し溜めを効かせた感じで入り、最後の「ポー」で一気に抜ける。人間に例えると、居酒屋で長話していた中年男性が、最後の一杯を飲み干す瞬間の「ふぅ〜」に近い。
テンポ感はおおよそ♩=60くらい。つまり心拍数と同じくらいの安定したテンポである。これは安心感を与える要素であり、キジバトが「平和の象徴」とされる背景にも通じているかもしれない。…などと、それっぽく書いておけば、なんとなく学者風味になるのもまたブロガーの技術である。
中には変則リズムを刻む個体もいて、次のようなバリエーションも存在する。
♪ ♫ ♪ ♪♩ー♩ー
まるでフリージャズ。いや、さながら「自由すぎる校歌の伴奏」みたいな崩しっぷり。彼らにしか理解できない音楽理論があるに違いない。誰か、ジャズ研の人間にこの録音を聞かせてみてほしい。たぶん「これはセロニアス・モンクだな」とか言う。
まとめに代えて
キジバトの鳴き声をここまで真剣に聞いたことがある人は、そう多くないだろう。だが、耳を澄ませばそこにある生活のリズム、季節の訪れ、そして何より、鳴き声に刻まれた彼らなりのメッセージがある。
…まあ、そう言いつつ、明日の朝も「デーデーポッポー」で起こされたら、布団の中でちょっとだけ「うるせぇな」と思うのもまた人間である。
ChatGPTの底知れぬ才能に嫉妬を覚えた結果となった
以上がChatGPT様に執筆いただいた「キジバトの鳴き声とそのリズム考察」である。当ブログの記事より面白いのは本気でやめていただきたいところである。
ことあるごとにふざけた表現をはさむのは、記載していないパーソナルな部分のプロンプトが効いていると思われる。オヤジギャグだけではここまでポエミーな記事は書けないと推察する。
肝心のキジバトのリズムと音程に関しては読んでもよく分からない部分があったり、文章しかないのに「この録音」という記載があったり、と記事としての精度が弱い部分はあるものの、とにかく表現力が高いのが驚愕である。見出しとして指定していないにもかかわらず「まとめに代えて」などという締めのブロックまで勝手に追加する始末である。
とはいえ、ここまで質の高い記事を書けるのであれば、当ブログの更新頻度も上がるのではないか、という期待を寄せている。だがしかしそれは果たして「ほくろげのブログ」と言えるのか?というまるでテセウスの船のような疑問を抱きつつ、本記事はこれにて終了したいと思う。
本記事を読んだ上で改めて、当ブログの「キジバトの鳴き声とそのリズム考察」を読んでいただくのも一興ではないだろうか。