みんな大好きPrimeVideo。自分も通勤時間やちょっとした空き時間にいろいろな映画やドラマを楽しませてもらっています。PrimeVideoには数多くの作品がありますが、みなさんご存じのとおり作品ひとつひとつに詳細ページがあり、ページ内にはその作品を簡潔に紹介する紹介文があります。
紹介文にはいくつかパターンがあり、物語の全体をざっくりまとめたもの、導入部分のあらすじで掴みにいくもの、受賞歴や監督・キャスト等をフックにしたものなどに分けることができます。
しかし、おそらく何万と存在する作品のすべてをしっかりと紹介するというのは骨が折れる作業なのでしょう。中にはそこまでしっかりと練られていない紹介文もチラホラ見受けられます。
今回は、これまで自分が見てきた作品の中で「しっかりと練られていない」を通り越して「あれ?どうしちゃったのかな?」という紹介文をいくつか紹介する、という戯れ言系記事になります。
目次
その通りなんだけど、もっとなんかこう……あるだろう
ひとつめは「アミューズメント・パーク」という作品。紹介文はこちら。
遊園地で老人が罵られ、大変な目にあう。
冒頭にお話した紹介文パターンにあえて強引に当てはめるとすれば「物語の全体をざっくりまとめたもの」になるんでしょうか?
とはいえこの映画、まあこの紹介文のとおりではあるんですよね。実際に見てもらったら分かるのですが、確かに「老人が遊園地で大変な目にあう」作品なんです。なんですが、もっとなんかこう……あるだろうと言わざるを得ない紹介文です。
一応PrimeVideo上はホラーという括りにはなっているものの、社会派サイコスリラーといったほうがよりしっくりくる作品でありメッセージ性も強く、さらに言うと、かのジョージ・A・ロメロが監督を手掛けたにも関わらず、製作から何十年も未発表になっていた、割と幻の映画と言っても過言ではない作品なんです。
そう考えるとやはり、もっとなんかこう……あるだろう。
ちなみにこの映画、紹介ページのサムネイルも結構グロめなので、そういうのが苦手な方は注意してください。
なんでもかんでも〇〇ホラーって言えばいいわけじゃないゾ!
次に紹介するのは「4ガールズ 死霊の館」というホラー映画。紹介文はこちら。
週末に郊外の別荘へ向かったサラ、レイチェル、フランキー、ビクトリアの4人。彼女たちは森の中にひっそりと佇むコテージを見てテンションを上げる。唯一残念なのは室内のトイレが故障していて、外にあるトイレを使用しなければならないことだった。戦慄のホーンテッドハウス・ホラー!
文章としては成立しています。普通です。というか最後の一文を除いて普通過ぎてびっくりなのですが、最後の一文で半ば強引に終わらせるという力技で、無理やりホラーであるという着地に持っていっています。「外にあるトイレを使用しなければいけないことだった。」と言われましても。しょうがないじゃん、コテージなんだから。そういうこともあるでしょ山だし、と読者が思ったところに、急転直下の
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> ホーンテッドハウス・ホラー! <
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まあ何かが起こるんでしょうよ。トイレで。それはね、読む方がある程度推察すべきところなのかもしれませんが、「なんとトイレが外にある!ホラーだ!」と締めくくられてもちょっと困るというか、書くの途中で飽きるなよ!と言いたくなるレベルの紹介文でした。
PrimeVideo史上最短の紹介文(自社調べ)
お次は「ホスピタル」というこちらもホラー映画。気のせいかもしれませんが、駄文が書かれるのはホラー作品が多い気がする。まあ作りやすいジャンルではあるので、有象無象のB級C級作品が乱立しているからかもしれませんが。そんな「ホスピタル」の紹介文はこちら。
古い病院で幽霊
まさかの7文字。おそらくPrimeVideoの中で一番短い紹介文だと思います。確認したわけではないですが。
こちらも言ってしまえば紹介文どおりの作品ではあるんです。古い病院で幽霊が出る映画なんです。なんですけどね、どうしちゃったのかな?疲れすぎて書いてる途中でエンターキー押しちゃったのかな?とちょっと心配になるレベルです。
とはいえ、自分がこの作品を初めて見たときからずっとこの7文字のままなので、アマゾン的にこれはこれでOKってことなんですかね?知らんけど。
人間なんでも思い通りにいくわけではないんですよね
最後はちょっと逆ベクトルの「レッド・ピル」という作品。紹介文はこちら。
この国には”赤い薬”が必要なのか?突如襲いかかる謎の殺人鬼に狙われた恐怖を描く衝撃のサイコ・ホラー!2020年の大統領選挙前夜。リベラル派の男女6人が大統領最多州のバージニア州へ意気揚々と乗り込んでいく。だが、彼らを待ち受けていたのは、予想だにしなかった住民たちの狂気に満ちた恐ろしい歓迎だった…!拠点の家に仕掛けられた不気味なギミック。カルト教集団のような儀式めいたトリック。その地に足を踏み入れた瞬間から彼らは監視され、次々と血祭りに上げられていく!政治的、哲学的、さらには精神的な人種間格差を、ホラーテイストに脚色した新感覚スリラー!敵地に乗り込んだリベラル派の一行の言葉の多さに対し、声なき住民たちの攻撃の対比が闇と溝の深さを物語る!
まさに渾身の一筆といった印象を受ける、かなり力の入った紹介文です。その文字数は実に319文字。前述のホスピタルの45倍以上の情報量となります。
紹介文としてもしっかりと構成されていて、読者への投げかけからはじまり(意味はよく分からない)、冒頭部分のあらすじ、その後に起こる展開、メタ的な締め、とかなりレベルの高い紹介文の類に入るのではないでしょうか。
読んでいるほうも「ほうほうなんだかすごそうだぞ?」と、内容はいまいちわからないものの、その熱量はしっかりと伝わってくる文章になっているのではないでしょうか。
それなのに。
それなのに、です。
この作品。
まさかの星1。(2024年2月時点)
この作品を見つけるまで、自分はどんなに低くても星1.5までしか見たことがなかったのですが、ここにきて記録更新です。どんなに熱い想いをもってしても必ずしもそれが伝わるとは限らない、ということを痛感する紹介文でした。
まとめ
友人にこの話をしたときに言われて「確かに」と思ったのですが、もしかしてPrimeVideoの紹介文ってAIが書いたりしてるんですかね?さすがに無数に増え続ける作品すべてを人間が書いているというのも大変な話ですし、AIが書いていると思えばなんだかいろいろと納得してしまう感じがしますが、真相は定かではないです。定かではないですし割りとどっちでも良いです。